一般的に、ハンドメイド作品は著作権で保護されていませんが、だからといって模倣が許されるわけではありません。

想いを込めた作品を真似されたり、そっくりパクられたら? また逆にパクったといわれたら?

あなたならどうしますか?

「パクリ問題」がもし自分に降りかかってきたらどうすればいいのか、その時になってみないとわからないことではありますが、冷静に状況を判断することが大事かと思います。

私は幸いなことに「パクり問題」に関わったことはありませんが、長くものづくりをしていたらこの先無いとも言い切れません。

なのでもしパクられたら、パクったといわれたらどう対処したらいいのか、あらゆる角度から思いつく限り考えていきたいと思います。

※この記事はあくまで個人のハンドメイド作家の間でのことを書いていますので、もし企業の商品に疑念があったり、逆に企業から警告や訴えにあわれた場合は弁護士にご相談をお勧めいたします。

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そもそもなぜパクるの?

たとえば、手芸本に載っているモノ、ネット上にあるモノ、対面販売でお隣の作家さんが販売していたモノ、とにかく他人の作品をそっくり真似してパクってはダメです。(著作権侵害で違法な場合もあります。)

ハンドメイド作品をつくるって楽しいことばかりじゃなくて「生みの苦しみ」を乗り越えて、販売できるクオリティーに仕上げるまで大変な努力を重ねています。

その苦労がわかるならパクるなんて発想は無いと思うのですけどね。

パクる人の人物像を妄想してみました。

  • 本気で作品を生み出した経験が無い
  • 「生みの苦しみ」を乗り越えられず魔が差す
  • ぶっちゃけなんの思考もなく悪いことをしている認識がない
  • パクることを何とも思わず悪意に満ちている

(人の闇を妄想するって自分の潜在的な闇なのかなとか思えてきて、ちょっと気持ちが悪くなってきました。)

パクられた時の対処法

「偶然めちゃくちゃそっくりな作品を見つけてしまった。」

「知り合いから、パクられていますよ教えてもらった。」

どの程度似ているの? もしかして丸パクり?

真相をハッキリさせたくて相手側のSNSやサイトをむさぼり、だんだんと不安になったり逆にヒートアップしていったり...。

もしもそのようなことになってしまったら、とりあえず一旦深呼吸して落ち着きましょう。

そして冷静になった上で考えます。

さてどうしましょう。

抗議する

ショップかSNSのDMに抗議文を送る。

というのは私だったらやらないですし、やらないほうがいいと思います。

抗議文を送ってどうしたいですか?

作品を削除させたいですか?

せめて警告でもしないと気がおさまらないですか?

■相手側が魔が差してしたことだったら

素直に謝って作品を削除してくれるかもしれません。

■もしぜんぜん身に覚えがないといって反論してきたら

偶然似てしまったことと納得して、抗議文を送ったことを謝罪しますか?

それとも相手側の言うことを信じず食い下がりますか?

弁護士が間に入れば別ですが、たいていは作家さんどうしのやり合いです。

収拾がつかなくなって泥沼化、どんどん疲弊してメンタルも危うくなりかねません。

結局どっちかがブロックして終わりになると思いますが、後味が悪そうです。

■無言でブロックされたら

確信犯の可能性があると感じますか?

でもそのブロックは身に覚えがなくて怖くて関わりたくない意味かもしれないです。

そうなるとその作家さんには気の毒としか言いようがないです。

■SNSに書かれるかも

誰でもネット上で話しを聞いてもらえる時代です。

「パクったといわれて迷惑だった。」とつぶやかれたら?

書かれたことを知らずにいればまだいいですが、もし投稿を見てしまったら凹む案件です。

要するに抗議にはリスクがあるということです。

「魔が差してパクった相手が素直に謝って作品を削除してくれる」みたいな簡単なシナリオだけではない「予期せぬ他のシナリオ」が怖いと私は思います。

ほっとく

私だったらパクられてもほっときます。ほっとけばいいんです。

どんなショップ? どんな作家さん? とSNSやサイトをちょっと覗いたりするかもしれませんが、そこまでです。

一切関わりたくないので「作るんだったら作れば」と思います。

たとえめちゃくちゃそっくりで悪意が伝わるパクられ方でも気にしません。

気にしないでスルーできるマインドを持ちます。それが最強です。

そんなことを言うと、パクっている人野放しにしているみたいですが、そうではないです。

そんな作品は「所詮二番煎じ」だし、そんなことをしている人はきっと長くは続かないと思うから。

そして私は自分の創作活動に励みます。

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パクったといわれた時の対処法

先ほどの「パクられたら抗議する。」の反対側の立場ですね。

「パクりましたよね!作品を削除してください!」

「真似しましたか?とても似ているので作品を取り下げていただきたいです。」

「とても似ているので今一度ご確認いただけないでしょうか。」

こんな感じの抗議文がきたとしますが、 身に覚えがないので言いがかりでしかないですね。

抗議してきた作家さんを悪人に思ってしまいます。

毅然とした態度で接する

実際に抗議してくる側はパクリ疑惑を確信して(思い過ごしでも)少なからず敵意を向けてきます。

言い方が攻撃的だったり、一応やんわりとしていたりとかいろいろかもしれませんが、共通して、

「相手が素直に謝って作品を削除してくれる」というシナリオを勝手に描いているのでは?と想像します。

自分が正しいことを全面に押し出して抗議してきますから、こちらも正しいことをお伝えして差し上げましょう。

なので私だったら、

「真似していません。身に覚えのないことで言いがかりを受けるのは迷惑なのでブロックさせていただきます。私も日々自分らしさを追求して創作に励んでおります。あなた様も同様と思います。今後のご活躍をお祈りいたします。」

と返して終わりにします。(ちょっと長いですかね。)

または、無言のブロックです。

でももしパクったといってきたのが顔見知りの作家さんだった場合はちょっと違ってくるかもしれません。

こちらが無視したりブロックしたりすると、相手はいっそう疑惑を強く持つかも。なのでそこは毅然とした態度で、「絶対真似していませんから。なんか発想とかセンスとか近いのかもしれないですね。」くらいな感じに言って、堂々と以前と変わらず接するのがいいんじゃないかと思います。

パクったといわれない対策

ハンドメイドはどうしても似てしまうことがあると思います。

どこかで見たモノが潜在的に記憶にあって無意識のうちに作品になったとか...。etc.

私は新作をつくるとき、他と似てしまわないように以下の対策を以前からしています。

  • 設計や図案の段階でネット上にある同じカテゴリー、アイテムを検索
  • ちょっとでも似ていたら修正、変更

まだ図案の段階で調べることで修正も変更もわりとストレスなくできますし、思いもよらずあらたなアイデアが浮かんだりすることもあります。もちろんすべてを調べることは無理なので、そこは割り切ります。

また何か参考にしたくていろいろ探すときは、同じカテゴリーのものは見ません。

例えば、紫陽花のピアスをつくりたくてデザインに行き詰ったとして、他の作家さんの紫陽花のピアスは絶対見ません。参考にするのはイラスト、絵画、陶芸、テキスタイル、生花などで、アクセサリー系とはまったく別のものから閃きを得ます。

まとめ

いかがだったでしょうか。

「パクり問題」の対処法は、

■パクられたら  気にしないでほっとく

■パクリだといわれたら

  • 見ず知らずの作家さん  潔白なことを伝えてブロック、または無言でブロック
  • 顔見知りの作家さん   潔白なことを伝えて毅然とした態度でいつも通りに接する

■他の作品と似てしまわないために

  • 制作に取りかかる前にネット上を調べる
  • 同業作家さんの作品を参考に見ない

私の対処法や対策が参考になったら嬉しいです。

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