ハンドメイドの売れ残りが結構前のとかあって、どうしよう。
じゃあ、在庫処分ってことで安く売っていこうよ。
過去の作品がずーっと残っていてクローゼットを圧迫していませんか?
在庫が増えていくのはハンドメイド作家さんのあるあるですよね。(はい、私もです。)
そこで今回は私が実践した在庫処分の方法をマニュアル化してご紹介したいと思います。
過去の売れ残り作品だけを集め価格を安く設定して、在庫処分に特化して委託販売を行いました。
年に1、2回委託して、3年くらいかけて90%は在庫処分できた方法です。
参考になったらぜひ試してみてくださいね。
この記事の目次
在庫処分のための委託販売マニュアル
1)ターゲット層を確認
在庫処分の販売で想定するターゲット層は、安かったら買う人、もしくはお子様。
「ハンドメイドが好きでいっぱい買いたいから安いと嬉しい。」
「かわいい小物をお小遣いで買いたい。」
そんな大人やお子様へお届けしたいと思います。
2)委託先を探そう
本当のところ委託販売は作家にとっては利益がでにくく難しい販売方法です。
それはなぜかというと、以下のように出ていくお金(かかる経費)が多いからです。
- 委託料(場所代、0円~約50,000円/2週間)
- 販売手数料(売れたら支払うお金、20%~50%くらい)
- 送料(納品・返品の送料、2,000円未満)
- 振込手数料(売上金の振込みにかかる手数料、数百円)
今回は在庫処分で安く販売するので、委託料と送料はカットして経費を抑えます。
まずInstagramで「委託販売 地域名」を検索して自分で搬入できる距離にある店舗をフォローして募集要項を確認。今募集していない場合は募集の投稿を待ちます。
チェックポイント
- 委託料 0円
- 販売手数料 30%以下、高くても40%
- 自分で作品の持ち込みができる地元の店舗
- 実績がある店舗
委託料
委託料が0円のところって意外とあるんですよ。
(凄くおしゃれで大人な雰囲気の素敵なお店、とはいきませんけどね。)
それに委託料が0円だと1点でも売れれば売上金が入りますからモチベーションにもなります。
販売手数料
委託料を0円にしている店舗の販売手数料は、30%が多いのかなと思います。
地元の店舗
納品・返品の送料を0円にしたいので、自分で作品を持ち込める場所に店舗があることがポイントです。
またもう一つのポイントは会期中は週に1、2度店舗に行くこと。
売れ行きをチェックして、売れ筋商品は補充、好機を活かして1つでも多く売りましょう。
また動かない商品は思い切って入れ替てしまうことも有りですよ。
こうやって委託販売でありながら商品管理ができるのは、地元の店舗だからこそですね。
実績がある店舗
委託販売に実績のある店舗は、出店者マニュアルも多分キチンとしているのでトラブルのリスクも少ないかと思います。
それに地域の方々に周知されているので一定の集客力が期待できます。
新規オープンの店舗はマニュアルが未完成だったり、オーナーさんやスタッフさんが慣れていなかったりで不安になるかもしれません。
それに店舗に集客が見込めないなど、読めない部分があるのでそこはチャレンジです。
でも、たとえばオーナーさんやスタッフさんの人柄が素敵で店舗を応援していくというのも、長い目で見て良いご縁になるのかなとも思います。
3)店舗へ下見に行こう
さて、いくつか候補の店舗が見つかったでしょうか?
では実際に下見に行きましょう。
チェックポイント
- 無料の駐車場がある
- ハンドメイドの価格帯が安い
- 店舗の雰囲気、ジャンルやテイストが自分の作品と近い
- 陳列スペースや形状が自分の作品に合っている
- オーナーさんやスタッフさんの感じがいい
店舗の集客はアクセスも関係するので、無料の駐車場はお客様の来やすさの点で大事です。
価格帯は他の作家さんにいくらか合わせることで違和感なく店舗に馴染んでお客様に楽しんで見ていただけます。
ジャンルやテイストは他の作家さんと被っていても問題ないので応募しましょう。
選ぶのはお客様ですし、採用か不採用かはオーナーさんの判断に委ねます。
またオーナーさんやスタッフさんの感じがいいと、ちょくちょく顔をだしても邪険にされず大丈夫そうかな、と思ったりします。
4)委託に応募する
以上のチェックポイントから自分にあった店舗に応募しましょう。
陳列スペースが狭過ぎるなら店舗の掛け持ち出店もありですが、決して無理は禁物です。
通常のハンドメイド販売活動に支障があっては本末転倒なので。
5)販売価格を決める
今回は在庫処分が目的なので利益は材料費のみと割り切った販売価格に設定します。
まず計算してみてから、下見した価格帯を参考にして販売価格を決めます。
計算式は以下です。
材料費÷(100-販売手数料の%)×100=販売価格
例)材料費700円、販売手数料30%の場合
700÷(100-30)×100=1,000円 販売価格は1,000円です。
例)材料費200円、販売手数料30%の場合
200÷(100-30)×100=285.7円 半端なので販売価格は290円か300円です。
計算がめんどくさいですか?
でしたらこの計算は参考程度にしてもらて、感覚で販売価格を決めても大丈夫ですよ。
なにしろ在庫処分ですから、お客様が「買いやすい価格」でOKです。
6)納品書をつくる
店舗に納品書の提出の必要のない場合でも、納品書はつくりましょう。
売上げの計算に必要になります。
いわゆる「どんぶり勘定」はよろしくないです。
全体の在庫数を把握していくためのも納品書をつくりましょう。
7)搬入(納品)・ディスプレイ
搬入の時間は店舗の営業中だったり閉店後たったりさまざまですが、いづれにしてもディスプレイは短時間で終わらせましょう。
必要以上に長くかかると店舗にご迷惑がかかります。
また落下などのキケンがないようにディスプレイします。
お客様が奥の作品を取るのに手前の作品を引っかけて落としてしまうことなどあるかもしれません。
8)会期中も店舗に行く
先ほどもいいましたが、このマニュアルでは会期中店舗に行くことが重要です。
作品の動きを分析
「今まで売れなかったのにここでは売れた」みたいな現象を見るのは新鮮です。
安いから売れたのかもしれないですが、安くても売れない作品だってあります。
自分の作品がお客様にどうみられているか新しい発見ができるのも、店舗に行くからこそですね。
ディスプレイからも分析
ディスプレイが乱れていたら、手に取った形跡があるということなので興味をもってもらえたということになります。
が、にもかかわらず1個も売れていない場合は何か問題があるはずです。(まだ高い、クオリティーに問題)
ディスプレイがそのままで触られた形跡がない場合はぜんぜん関心を持たれていません。
そんなことが続くようなら、そのアイテムは下げてしまって別のアイテムと入れ替えてもいいと思います。
また売れない原因は使い方や使う場面がピンと来なかったりするかもなので、ポップが必要かもしれないです。
そうやっていろいろなことを想像して試してみましょう。
9)搬出(撤収)
店舗へは時間厳守で行って速やかに撤収します。
10)売上げ計算
売上げの計算は納品書があれば簡単ですね。
在庫が減って処分できていることが実感できて楽しい瞬間です。
どのアイテムが何個売れたかの記録は、またその店舗とご縁があったときに役立ちます。
そして数日か数週間して、店舗から売上げのお知らせがきますので照合しましょう。
委託販売の注意点
盗難
いわゆる万引きです。
これは覚悟してください。もちろん店舗からの補償はありません。
悲しいことですがタダで持って行く人はどこにでもいます。
作品の大きい小さいにかかわらなくて、かなり前ですがクッションを盗まれた方もいらっしゃいました。
私も過去に1度あって、ウエルカムプレートを盗まれました。(盗むくらい欲しかったのねと思うようにしています。)
売上げの集計が店舗と合わないときは万引きが疑われますが、それも定かではありません。
一応店舗には報告しておきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
私はずーっと売れ残っていた作品をこの方法でほとんど処分しました。
それでもまだ残っている作品も数点あってそれは自分で使っています。
最近では売れ残りの在庫が溜まり過ぎないように、売れ筋をリサーチして個数も制限して制作しています。
計画立ててコスパ良く制作していきたいですね。