
近頃は、キャッシュレス化がどんどん進んでいますよね。
現金のみだと機会損失になるところ、他にカードとか使えると売上がアップするという話も聞きます。
私も導入したいなと、以前からネットで調べていたのですが、開業届を出していないこともあって(確定申告はしています)、現金のみかキャッシュレス決済導入か、揺らいでいます。
もうこうなったらお客様に聞こう!アンケートだ!
というこで、先日出店した「サッポロモノヴィレッジ 2025 春」で、お買い物してくださったお客様にお聞きしました!(その節はご協力ありがとうございました<(_ _)>)
結論から言うと、現金のみだと機会損失なのかというと、「そうでもない」かも。。
キャッシュレス使えないなら要らないですというお客様は見受けられない感じでした。
この記事では、キャッシュレス決済導入について深掘りするよ。
私のお客様に聞いたハンドメイドイベントで使いたいと思う支払い方法のアンケート結果と、キャッシュレス決済導入、現金のみについて検証していきます。
同じくキャッシュレス決済導入でお悩みのあなたの解決の糸口になれば幸いです。
ジャンプできる目次
【経済産業省】キャッシュレス決済比率しらべ
こちらのグラフは、政府が算出した2024年のキャッシュレス決済比率です。

2024年のキャッシュレス決済比率は、42.8%と政府目標である4割を達成しました。将来的にはキャッシュレス決済比率80%を目指し、必要な環境整備を進めていきます。
出典:経済産業省
国全体では、ほぼほぼクレジットカードですね。
年齢層の比率と比例しているのではないでしょうか。
ハンドメイドイベントで使いたい支払い方法は?
こちらは私がイベントの2日間でとったアンケート結果です。
【アンケート結果】キャッシュレスと現金の比率
(ととたま調べ)
現金派が全体の約1/3なのは以外に多いなと感じました。
これは思うに、ハンドメイドイベントで買い物し過ぎないように、あえて現金払いを選んでいる方も含まれているんじゃないのかなと。(ただの想像ですが。)
キャッシュレスは大きく分けて3種類ですが、その中でもQRコード決済が多いのは、やはりPayPay人気のあらわれではないでしょうか。(あくまで主観ですが。)
【アンケート結果】年代別でみた支払い方法の内訳
(ととたま調べ)
グラフをみると30代と40代の方はキャッシュレス決済が多いですね。
そして50代以下ではコード決済が人気です。
- 30代と40代は、社会人になって生活スタイルが安定したあたりから徐々にスマホ決済が普及しだしたので、情報も徐々に選別できて自分に合った決済方法を取り入れている
- 20代は、社会人になった時にはすでにスマホ決済が普及していたので情報が多すぎる。自分に合った決済方法をこれからみつけていく感じ
- 50代と60代以上で現金派が多いのは、現金のほうが単純にお金の管理がしやすいから
- 60代以上でクレジットカード派が多めなのは、若いときから使い慣れているから
あくまで私の主観的な分析ですけどね。
※このアンケートは、私のブースでお買い物をしてくださったお客様にご協力いただいたもので、モノヴィレッジ全体の集客層を表すものでは無いことをくれぐれもご承知おきくださいませ。
お客様は、できればキャッシュレスでと思っている
お客様に少しお話を聞くと、「日常の買い物で使っている決済方法がハンドメイドイベントでも使えたら便利です。」とのことでした。
要するにポイ活?(私もポイ活大好きなので気持ちはよくわかります。)
なので、私がもしキャッシュレス決済を導入するなら、すべての決済方法を網羅したいかなと思っています。
キャッシュレス派のお客様も、イベントには現金を用意されてくる
そういえば、今回のモノヴィレッジでは、「カードは使えますか?」といったお尋ねは一件もなかったですね。
想像するに多分お客様は、ブースにキャッシュレスの決済方法の表示があるかないかを見ているのだと思います。
そしてモノヴィレッジではキャッシュレス決済できないことのほうが多いと思って、現金を用意してきてくださっているようです。
とはいえ、この先世の中の状勢やお客様の意識が変わってきたりすることもありますしね。
余談ですが、ハンドメイドイベントでも会場全体がキャッシュレス決済オンリーの時代がくるかもしれません。皆様ご存じのエスコンフィールドがまさにキャッシュレス決済オンリーの会場ですが、現金主義の人が球場に行かなくなるということは多分無くて、好きなこと、好きな場所では企業主導のシステムも許容するのでしょうね。
キャッシュレス決済を導入したほうがいい人
キャッシュレス決済導入に前向きでしたら、何事も経験と思ってさっそく導入してみてはいかがでしょうか。
すでに個人事業主
すでに開業届を出していて個人事業主なのでしたら、速攻導入したほうがいいです。
決済サービス会社の契約には審査があるので、すでに事業として実績があればも審査も通りやすいと思います。
また、ハンドメイドが副業(会社が副業OKの場合)で1年の所得が20万円を超えそうでしたら、導入にかかる費用(端末購入費、月額固定費、決済手数料)を経費にできるので節税になります。
活動の中心がイベント出店
年に何回もイベントに出店されるなら、キャッシュレス決済を導入することで売上げ計算の作業が軽減されます。
また釣り銭の用意も少なくてすむので、遠方への出店にも便利だと思います。
もし出店が月1回以上でしたら、決済手数料がお得になる月額固定費がかかるプランの契約もアリかもしれません。
Instagramでも販売したい
minneやCreemaなどのプラットホームではなく、Instagramで注文を受けたいと考えているのでしたら、決済サービス会社でリンク決済システムが使えます。
現金のみのほうがいい人
決済サービス会社の契約は、法人・個人事業主が対象なので、もしこれから開業届を出すのででしたら、開業届を出すことでデメリットにならないかよく確認しましょう。
配偶者の扶養に入っている
配偶者の扶養に入っている場合、あなた自身は健康保険料を支払っていないですよね。
ですが開業届を出すことで「健康保険上の扶養から外れる」ことが心配されます。
それは、会社の健康保険組合のルールが、個人事業主になるとどんなに収入が少なくても扶養に入れない決まりになっている場合です。
なので会社のルールをよく確認することが重要です。
ちなみに、一般的には配偶者の健康保険上の扶養から外れる目安は年間所得130万円(売上-経費)です。
会社に副業を秘密にしている
会社やパート先にハンドメイドを副業にしていることを秘密にしているのでしたら、住民税のからみで副業がバレるかもしれません。
開業届を出しただけでは、会社側に副業はバレませんが、もし副業の所得が1年で20万円を超えて確定申告すると住民税の金額も変わってくるので、そうなると副業がバレます。
会社が副業を禁止しているとか、上司や同僚に詮索されたくないとか、絶対に秘密にしたい場合は開業届は出さない方がいいかもしれません。
会社を辞めた・辞める予定
会社を辞めて失業すると失業手当(失業等給付金)を受給できます。
でも、開業届を出すと「事業をするので失業状態ではないですよね。」と判断され、給付金が受け取れなくなります。
なので会社員(パート)からハンドメイドで個人事業主になる場合は、開業届を出すタイミングを慎重にしましょう。
キャッシュレス決済の種類、簡単まとめ
キャッシュレス決済の仕方は、カードを差し込む・かざす、スマホでQRコードを読み込む・読み込ませるなどがあります。
自分が普段使っている決済方法ならわかりますが、そうでないものはイベント前にシュミレーションをしたいですね。
QRコード決済
ほとんどのQRコード決済は、スマホでアプリを開いてQRコードかバーコードを表示してカードリーダーにかざして読み込ませることで支払いが完了します。
「PayPay」はお店が表示しているQRコードを、お客様のスマホで読み込むタイプです。お客様のスマホ画面でしか支払い完了の確認が出来ないので、完了画面を見せてもらう必要があります。
交通系・流通系電子マネー
カードをカードリーダーにかざすことで支払い完了です。
あらかじめチャージしておくタイプが多いです。
「iD」「QUICPay」はクレジットカードやデビットカードの情報をスマホの中に取り込んで、支払い時はスマホを使って決済します。
クレジットカード・デビットカード
クレジットカードとデビットカードは、カードリーダーにカードを差し込むことで支払いが完了します。
クレジットカードはサインも暗証番号入力も要らなくなってきましたね。
デビットカードは銀行が発行しているカードで、支払い完了と同時に銀行口座から引き落とされるので、チャージ式の電子マネーと一緒な感覚がします。
キャッシュレス決済のメリット・デメリット
キャッシュレス決済は、お客様にとっては利便性が高くてメリットしかないですが、その分を出店者が負担するという構図になります。
メリット
- 高額商品や複数点買ってもらいやすくなる
- 衝動買いを後押しする
- 会計がスムーズ
- 釣り銭をたくさん準備しなくていい
現金の持ち合わせを気にしなくていいと言う点で高額商品が売れたり、一度に何点も買っていただける可能性が高くなります。
また、「一目惚れしたけど現金がない!」などの場面でも、キャッシュレス決済があると衝動買いの後押しができます。
会計では釣銭の準備もだいぶ減りますし、おつりの間違いなどのストレスもなくなります。
デメリット
- 初期投資がいる
- 決済手数料がかかる
- 売上げがすぐに現金化できない(数日後銀行に入金される)
- 導入したからといって売上げが増えるとは限らない
- どれくらいの人が利用するか予測できないので、やっぱり釣り銭は必要
- イベント当日は安定したWi-Fi環境か、4G・5G回線が必要
決済手数料は必ずかかって、だいたい売上の3%前後です。
決済サービス会社によっては端末が有料だったり、月額固定費がかかるプランもあります。
仮に1回の出店で50,000円売り上げて決済手数料3%だった場合、
50,000円-1,500円=48,500円 手元に入る売上は48,500円です。
もし、前回現金のみで売上が40,000円だったとしたら、8,500円の売上アップでキャッシュレス決済導入が功を奏したことになります。
ですがもし、前回現金のみで売上が50,000円だったとしたら?
単純に1,500円目減りしたことになってしまいます。
キャッシュレス決済導入で売上が増える保証はありませんから、そこが辛いところです。
他には通信環境の問題があって、決済サービス会社では固定インターネット回線のWi-Fi環境、または携帯電話回線の4Gや5G回線の利用を推奨しているようです。
キャッシュレス決済導入には審査がある
決済サービス会社の審査
決済サービス会社によって審査の難易度はまちまちのようですが、総じて次のことが基準になります。
- 実店舗や運営拠点がある
- ホームページがある
- 商品の価格が明瞭
ハンドメイド販売では実店舗が無いことがほとんどですよね。
なので運営している証として、ハンドメイドイベント出店の写真があるといいと思います。
また、ホームページを作っておくのは手堅いですし、minneやCreemaなどのショップページも有効かもしれません。
開業届の提出は必須ではないようです。
QRコード決済、電子マネー、クレジットカードの各社それぞれで審査がある
決済サービス会社はあくまでも代行なので、実際にQRコード決済、電子マネー、クレジットカードのどれが使えるかは、各社それぞれの審査を受けてみなければわかりません。
クレジットカードは全社通ったけど、交通系電子マネーは1社しか通らなかったみたいなこともあるようです。
また、審査にかかる時間がまちまちで、一番早いのはクレジットカードで最短2、3日、QRコード決済各社は30日以上かかるとか。
審査に通った順番から使えるようになるみたいなので、出店に間に合わなかった分は追々ということで、結果はのんびり待ったほうが良さそうです。
ハンドメイドイベントに向いている決済サービス会社
決済サービス会社は様々ありますが、ハンドメイドイベントで導入するなら、初期投資、月額固定費、決済手数料がお安いところがいいですよね。
Square(スクエア)
Airペイ(エアペイ)
STORES(ストアーズ)
PayPay(ペイペイ)
こちらの4社が人気のようです。
特にAirペイは私のところにも営業電話が頻繁にきていて、ハンドメイドイベントに理解があるような印象です。
PayPayはQRコード決済としては利用者がかなり多いので、PayPayだけの導入もありかもしれません。
ちなみに、モノヴィレッジではPayPayの申し込み窓口があるので、キャッシュレス決済導入のはじめの一歩として取り入れやすそうです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
キャッシュレス決済は、お客様にとっては利便性が高い支払い方法ですが、出店者がその利便性を肩代わりするのが現実です。
肩代わりした以上に売上がアップするかはわからないですし、決済の数だけ審査があるなど、申し込みにはちょっと躊躇するかも。
という反面、手持ち現金がない衝動買いのお客様に出会った時に、キャッシュレス決済「やってて良かった~」ってなる場面も想像しちゃいます。
さて、あなたはどっち?