「ハンドメイドのイベントやマルシェに出店したいけど、初心者でも申し込んでいいのかなぁ。」
「出店が不安で、何に不安なのかもよくわからない。」とお悩みですか?
私もはじめて申し込むときは随分悩みました。一番心配だったのは売れなかったときのことで、赤字は困ると思って二の足を踏みました。でもはじめてなんだから売れなくて当たり前と覚悟して「えいっ!」と申し込みにポチったのを思い出します。
今回はそんな当時の私のようにハンドメイド出店の申し込みに二の足を踏んでいるあなたへ、出店について少しでも不安が解消されるように想定される心配ごとをQ&A方式で深掘りしていきたいと思います。
ハンドメイドイベント・マルシェの選考について
せっかく勇気を出して申し込んだのに「落選」だった。とういのはとっても残念ですがよくあることです。
選考方法は先着、抽選、審査とさまざまで、先着だと申し込みを迷っている間に埋まってしまいますし、抽選は運でしかないです。では審査は?
Q:審査の場合の基準はなんですか?
A:基準はハッキリ言ってわかりません。ただできることは全力で作品をアピールすることに尽きると思います。応募の写真は一番の自信作を背景をシンプルに明るく撮ります。説明文もカテゴリー、素材、技法、用途などわかりやすく短めの文章にまとめます。そのイベントやマルシェの過去のパンフレットがあるなら参考にするのが良いかと思います。
Q:選考で落選したとき落ち込まない方法は?
A:私も落選したとき1日落ち込みましたが、「次のイベントまで制作時間ができたから、作品が増えてブースがもっと充実するってことだよね。」と無理くり気持ちを切り替えました。
落ち込まないでと言っても落ち込んでしまいますよね。なので3日間くらいはどっぷり落ち込んじゃいましょう。そしてサクッと気持ちを切り替えて次のステップへ行動しましょう。
出店料の振込みについて
めでたく当選の連絡がきましたら次にすることは出店料の振込みです。
当選連絡と同時に出店料の振込み先の案内もあると思います。期日がまだ先だらからといってのんきにしていないで、当選の連絡がきた翌日には振り込むくらいのつもりで準備しておくのがいいと思います。主催者側にとって出店料の振込みは早ければ早いほど助かると思うので協力しましょう。
Q:振込みに行けない場合はどうしたらいいですか?
A:ATMは銀行の他にコンビニやスーパーにもありますので、時間を工面して頑張ってATMに行きましょう。よほどの事情がない限り、期日の延長は出来ないと思ってください。
また時間と振込手数料を節約するなら、スマホでゆうちょ銀行などの銀行アプリから振り込みができて便利ですよ。手数料はATMよりも安く24時間いつでもOK。(ちなみに、auじぶん銀行、住信SBIネット銀行、GMOあおぞらネット銀行、ソニー銀行、SBI新生銀行(インターネットのみ)は手数料無料です。)
「銀行アプリ」で検索すれば各銀行の公式サイトがわかります。
出店の準備について
Q:作品の数はどれくらい用意したらいいですか?
A:たとえば一番小さなブースで作品が置けるスペースを180㎝×45㎝のテーブルで想定した場合、そこにいっぱいいっぱいになるくらいの作品数(100点)が目安かなと思います。もちろんそれより少なくても問題ありません。あなたのお店なのですから好きにして大丈夫です。
ただ私の体感としては、作品は多いほうがお客様に立ち寄ってもらえる確率があがると感じます。
作品の総数を把握するために作品リストをつくってはいかがでしょうか。作品リストは他にも売上げ計算にも便利ですし、売れ筋作品もわかってその後の制作に役立ちますよ。
Q:価格はどうやって決めたらいいですか?
A:ハンドメイドの同じカテゴリーの相場をネットで調べて参考にします。そして経費(材料費、作業した時給、諸々かかった金額)を計算して利益も入れて、自分が損をしないように価格を決めましょう。
Q:ネット販売もしていますが価格は同じがいいですか?
A:作品の価格は同じがいいと思います。
出店料がかかりますからマルシェではその分上乗せしたいかもしれませんが、販売場所で価格を変えるのは管理が大変になります。
それにお客様目線で見た場合、あちらこちらで価格が違って、もし自分が買った価格よりも安く出ているのを見つけたら「損した」と思って、買った時の嬉しさがどこかに飛んでいきそうです。
Q:ショップカードは何枚くらい用意したらいいですか?
A:ショップカードをご自由にお持ちいただくことに、実は何のメリットも無いと感じてショップカードを置くのをやめました。というのも、10年以上配ってきてただの一度もお問い合わせや購入につながったことが無かったからです。ショップカードだけ持って行かれる方は集めるのが趣味みたいです。
なので宣伝をするならQRコードをブースに表示するのがコスパが良くて今の時代に合っていると思います。
私は購入くださったお客様にはQRコード付きのショップカードと作品取扱いカードをお渡ししています。ちなみにショップカードはcanvaで作って印刷業者に発注しています。紙も厚く色も綺麗な仕上がりですよ。
開催中について
Q:初出店でも売れますか?
A:ぶっちゃけ売れないかもしれません。
出店しただけで売れるかというとそれは難しくて、売れるためには自分で集客することも大事です。Instagramなどでフォロワーさんを呼んだり、知り合いに「さくら」で来てもらうとか、賑わいを演出するのも一つの手です。
いずれにしても会場はたくさんの作品で溢れていますから、そんな中から買っていただけたら奇跡くらいに思っておいたほうがいいのかもしれません。
立ち寄ってくださる数少ないお客様一人ひとりに丁寧に接客していくことが、2回目、3回目の出店へ継続していく力になると思います。
Q:お客様になんて声掛けすればいいでしょうか?
A:「こんにちは。」「いらっしゃいませ。」「どうぞ手に取ってご覧ください。」「ごゆっくりご覧ください。」こんな感じで声掛けしています。
私はお客様がいらしていることに気付くのが遅くて声を掛けそびれることもあって、そんなときはニコニコして誤魔化しています。
また作品を手に取って結局買わなかった方へも「ありがとうございました。」とにこやかに言います。いつも笑顔だと場が持ちます。
Q:お隣の作家さんと名刺交換は必要ですか?
A:必ずしも必要ではないですよ。私は自分からは名刺交換はしません。あちらから渡されたら交換します。
でもご挨拶は「おはようございます。」「お疲れさまでした。」を積極的に言います。
もし交流のため積極的に名刺交換したい場合は、マルシェの開場前に済ませましょう。
Q:お隣の作家さんにお菓子のおすそ分けや、小さな作品の交換とかありですか?
A:お菓子のおすそ分けは、してもしなくてもどちらでもいいと思います。自分が食べていて「良かったらどうぞ。」的なことですよね。
小さな作品の交換は私も過去に1度だけしたことがあって、そのお隣の作家さんも私も一人出店で雑談も盛り上がりトイレ休憩もお互い留守の間に気を配り合って、1日を終えてお礼にみたいな感じで小さな作品を交換しました。
もし小さな作品の交換をしたいと思うなら、お相手も同じ考えか見極めなければ難しいと思います。
交換ではなくお隣の作家さんの作品が純粋に欲しいのであれば、普通に定価で買ってはいかがでしょうか。逆も同じで、もしお隣の作家さんがあなたの作品を買いたいとなったら「嬉しいです!ありがとうございます!」と言って定価で売りましょう。値引きとかお返しに作品を買うとかの気遣いは不要と思います。(逆に値引きしてもらえると思うほうが同じハンドメイド作家としていかがなものかと思います。)
Q:出店で他の作家さんとの交流を楽しみにしているのですが、注意することはありますか?
A:出店を機会に他の作家さんと交流して繋がりたいと思う方もいれば、そうではない方もいらっしゃいます。ちょっとお話しした感じで同じ気持ちの方か見極めたほうがよいと思います。そして注意することは、
- 盛り上がりすぎて大声にならないこと
- お客様がいても気付かないくらいおしゃべりに夢中にならないこと
お互いに接客の邪魔をしないように神経を使うことが大切です。
お客様はお買い物を楽しみに来てくれていますので、常にお客様ファーストでいましょう。もし出店者さんがおしゃべりに夢中だとしたら、気付いてもらえなくて買う気も失せて、その日が嫌な1日になってしまっては申し訳ないです。イベント全体の印象に関わることもありうるので気を配りましょう。
【番外編】事前の準備でしてほしいこと
当日を想定して実際にディスプレイしてみる
実際のブースサイズの通りに床にマスキングテープを貼って、当日を想定してテーブルなどの什器を並べてみます。テーブルがレンタルの場合はそのサイズでさらにマスキングテープを貼ります。
大事なのは、ブースからはみ出さずにテーブル、椅子、荷物を置けるかどうかです。ブース内で楽に椅子に座れますか?案外これは大事なことで、1日中ブースに詰めているので自分の居場所が確保できないと凄く疲れます。
そしてテーブルの上に什器を置く場合も安定するようにクランプや養生テープなどで工夫します。お客様が奥に手を伸ばしたら手前の什器が倒れるみたいなことにも気を付けましょう。
またブースのはみ出しは大変迷惑です。実はベテランさんでもしれっとはみ出す方がどこにでもいるようで、あなたが被害にあうかもしれません。凄く迷惑なので嫌な思いをしますが、だからといって自分の口ではなかなか言えないですよね。なので私は開催中は仕方なく我慢しますがイベントが終ったらアンケートに書きます。最近は予防策として、搬入したらまず境界線ギリギリにカートや椅子や空き箱とかを置いています。
前日は早く就寝しましょう
イベント前日は間違ってもギリギリまで制作することはしないでください。睡眠不足でいいことはひとつもありません。初出店は緊張もしますし、1日中ブースに詰めていると結構体力を消耗しますよ。笑顔で接客、作家さんと交流を楽しむためにも十分な睡眠をとりましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか。
イベントやマルシェの「まだ見ぬ世界」を想像できたでしょうか。
お客様も作家さんもいろいろな方がいらっしゃって、波長の合う方と出会えたら楽しい時間を共有できます。
なのでぜひ申し込みをして一歩踏み出してみてくださいね。